2010年08月20日
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玉川上水下高井戸分水の支流達?

Written By: 川俣 晶連絡先

 昨日は、フィーリングだけでガンガン歩いていたら、とんでもないことに気づいてしまいました。

 玉川上水下高井戸分水は神田川の支流の1つでもあり、それ自体が「支流」です。だから、支流の支流という発想はありませんでした。しかし、農業用水レベルの水路はいくらでもあったわけです。

 高井戸三小と、下高井戸八幡の中間領域でそういう水路の痕跡らしいものに次々出会いました。


より大きな地図で 20100819メモ を表示

下高井戸児童館前 (黄色線) §

 下高井戸児童館前はしばしば通ります。しかし、昨日は歩道に違和感を感じました。世田谷暗渠の常識だと過剰に立派な歩道は水路跡として疑うべき条件の1つです。数日前まで北沢川の痕跡を負っていたので、フラグが立ちました。goo地図の昭和22年の航空写真を見ると、可能性はありそう。

名もない農業用水跡と推定 (赤線) §

 そのあと水路跡と想定して前後のつながりを探って歩いている途中で発見。おそらく、農業用水の跡です。アパートと駐車場に挟まれています。行き止まりで、アパートに入れますが、直接表通りからも入れるので必須とまでは言えない道です。単に、中途半端な土地として残った後で、特に周囲の土地の所有者が買わないので残ったという感じでしょうか。

水路跡かもしれない2 (緑線) §

 緑線は道路の西脇が空いてることが多く、かつて水路が存在した可能性を示唆しますが、goo地図の過去航空写真でそうらしいことが分かりました。

水路跡 (青線) §

 goo地図の過去航空写真では、赤線の表通りにあたる青線も水路跡らしいと分かりました。ここは現在の道路と違って直進して下高井戸分水につながっていたようです。

航空写真から推定した水路跡 (水色線) §

 以上の話をまとめる際に、現在の航空写真でふと気になってgoo地図の過去航空写真を確認するとビンゴらしい。水色線はおそらく他人の敷地で立ち入り出来ませんが、水路跡の痕跡のラインが残っています。

考察・高三を貫く水路はあるか §

 実は一連の発見で急に1つのアイデアが出てきました。

  • 分水の記録がないにも関わらず玉川上水の水を引いたと思われる水路の痕跡が玉川上水南側に存在する以上、北側にもあったのではないか?
  • それは高井戸三小の近辺ないしそのものの敷地を貫いていたのではないか?
  • 高三は過去に移転しているが、プールを設置する関係上、排水に有利な場所に移転したと考えれば、排水に利用できる水路があった場所かもしれない

 残念ながら、昭和22年ですら、既に高三の規模はかなり大きく周辺の宅地化も進んでいて状況は良く分かりません。しかし、よく分かっていると思っていた高三周辺がホットになってきたのは興味深いことです。(なんと我が母校だ)

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